TOP>新大塚公園廃止計画>公園廃止に関する資料
文京区は「区立小・中学校の将来ビジョン」を発表しました。そこには計画の一環として、生徒数の減少にともない、文京区第五中学校〈五中〉と文京区第七中学校〈七中〉を統合し、新しい校舎を新大塚公園に建設することが示されていました。 問題は中学校統合ではなく、新大塚公園廃止の計画自体および計画過程にあります。新大塚公園廃止が町内、地域の大きな問題となっているのは、唐突な廃止計画の表面化、情報開示の不備、公園廃止理由など、以下の事由によるものです。
- あいまいな計画-10年間の長期ビジョンの中に、短期の建設計画の混入
- 住民への事前説明と情報の不足、街づくり・都市計画・環境への配慮はゼロ
- 税金の無駄遣い
- なぜ、新大塚公園なのか
公園廃止に関する資料はこちら>
あいまいな計画〜10年間の長期ビジョンの中に、短期の建設計画の混入 文京区教育委員会が提案している10年計画の「区立小・中学校の将来ビジョン」、この中には、3年後の「五中・七中の統合校開校」、「新大塚公園廃止」が入っていました。これは明らかに全体像が欠落したままに進められる勇み足の計画といえます。 平成17年10月25日に骨子決定の後、説明会を11月に開催したと教育委員会は釈明しますが、この説明会は「平成20年度から10年間の学校の将来ビジョン」に関する説明でした。
この長期ビジョンに、五中・七中の統合計画――新大塚公園の廃止――4年後の統合校舎建設の短期計画が入っていることは想像できません。まして、教育委員会が公園廃止を計画・決定するとは想像しないのが一般常識、区政への信頼の証です。
住民への事前説明と情報の不足、 街づくり・都市計画・環境への配慮はゼロ 教育委員会は、公園利用者や地元住民に対して「新大塚公園」を主題とした説明会を開催していません。新大塚公園の機能を引き継ぐべき代替公園地の具体案、新大塚公園に替わる学校統合場所案などなにも説明がなされぬままに、公園廃止計画のみが先行しています。 また、この計画の立案過程で、教育委員会は公園課、都市計画課とも一切協議していないことがわかりました。 新大塚公園廃止が環境、都市計画のセクションでどのよう協議され、教育委員会と協議されたかを知るために、メモから議事録すべての書類開示を情報公開で求めました。ところが一枚の書類も存在しませんでした。(情報公開でメモさえなく、記録はゼロでした)。 これは、新大塚公園廃止計画が教育委員会による中学校再配置という視点のみで導きだされたことを意味するものであり、街作りや環境など総合的計画から導き出されたものでないことは明白です。 代替案の提示がなされぬままに新大塚公園廃止のみが先行する教育委員会の計画は、区による「緑の基本計画」(*)の理念にも反するのものでもあります。
税金の無駄遣い 文京区教育委員会は、おおよそ40億円とも噂されている新校舎の設立に臨み、おおまかな予算案すら提示していません。そもそも2つの学校を統合するにあたって、2つの学校校舎を壊し、公園を壊し、そこへ新たな学校を開設する必要があるのでしょうか?どちらかの敷地を有効活用すべきではないのでしょうか?公園を壊して整地するというのは、税金の無駄遣いだといえます。
なぜ、新大塚公園なのか 最大の疑問は、なぜ新大塚公園なのかです。先日の教育委員会の説明によれば用地の広さがその理由でした。 五中は環3道路の建設計画用地上にあり、恒久建築物の建設には適さないという説明でした。恒久建築物の建設は不可能です。 七中は7250平方メートルで、問題の新大塚公園(教育センター含む)はそれより1250平方メートル広い8500平方メートル、この広さがなければ充実した中学の建設が不可能との説明でした。 これはなぜ新大塚公園でなければならないのかという質問に対する回答として意味をなしません。
統合校用地として、設計しだいで七中の跡地をいかようにも有効に敷地利用ができるでしょう。文京区内には敷地が7250平方メートルに満たずともユニークな教育をおこない、高く評価されている中学もあります。
都会の中で、子どもたちが心身ともに健やかに育つために、残された自然環境がどれほど大切なものであるかは言うまでもありません。新大塚公園が地域の子どもたちを心豊かに育んできたこと、街に美しい景観を作り、人々に潤いを与えてきたという、その計り知れない価値と大きな役割を考え、私たちはその保存をここに強く訴えます。 (*)文京区には平成11年3月に策定された「緑の基本計画」があり、その基本理念は
「人々が手を携え、自然の母体である緑を愛し、守り、育みます。そして、豊かな歴史・文化とともに未来のこどもたちに伝えます。」となっています。そして20年後には文京区民一人あたりの公園面積を現在の3.2平方メートルから5.0平方メートルに増やすことを目標としています。
連絡先:info@sakura.web5.jp
|